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米国治験の基礎・実践セミナー(2018) ~米国における治験の実情~

■講演ポイント  2017年、FDAは46の新薬を承認しました。これは、2016年の倍の数で21世紀として最高の承認数となりました。承認数増加に貢献したのは、2013年より新たに迅速承認審査プログラムに加わったBreakthrough Therapy(画期的治療薬)指定制度です。Breakthrough approvalは2013年から2017年末までで76品目にもなり、企業側が新制度を十二分に活用しているのが分かります。また、「抗生物質開発インセンティブ法」に基づいて設けた抗菌剤促進策の一環であるQIDP(Qualified Infectious Disease Products)の指定を受けると,通常の販売独占期間に加え,5年間の販売独占期間が付与されます。これらの制度を活用している日本企業はまだ少なく、米国に拠点をおく企業のみです。対象疾患がオーファン指定を受けるとさらに7年間が加算され、12年間販売を独占でき、特許満了の期間が短い薬物には、魅力的な制度です。  大手製薬会社は、これらの迅速承認審査プログラムを活用するように、対象疾患を細分化しています。未だに市場サイズに固執した開発戦略をとっていることは、時代遅れなのかもしれません。ユニークなシーズで希少疾患に臨床チャレンジする時代の到来です。  本セミナーでは基礎編として、海外治験経験の少ない国内製薬メーカーはどのように海外治験をしたらいいのかを、実体験を踏まえて説明します。米国開発のパートナーとなる大小CROの紹介をして、米国内2,000社以上の中から自分のニーズに合ったCRO選択方法の提案、FDAへのIND・NDA申請システム、FDAミーティングの進め方等を説明します。  実践編として文化・思考の違う米国CROのコントロール・マネジメントのやり方等を、米国で臨床開発中の薬剤の完了したPhase 1, 2試験と現在進行中のPhase 3試験の経験に基づいた具体的事例を交えてお話します。開発メンバーが少人数でも、米国CROや関連ベンダー(IP labeling・IWRS)の選定・契約・オペレーションに直接関わるべきで、その効用の実例をお示しします。試験データを左右するInvestigatorとの関わり方もセンシティブな問題で、私の経験を元にHow toをご提案します。また、開発品のタイプにより米国申請の戦略が異なりますので、より効率的な開発戦略プランの実績をお示しします。  最後に、新薬承認への最近のFDAの考え方等もご紹介しますので、製品開発戦略に役立てていただければと思います。Q&Aの時間をたっぷりとれるように時間配分をしますので、現在疑問に思われていることが解消でき、現プロジェクトの大きな進捗が得られるようなセミナーになれば幸いです。 ■受講後、習得できること ・米国治験にかかわるCROの実際、FDAへの申請制度等の基礎知識が得られる。 ・臨床phase別の米国CROの選定・マネジメントのヒントが得られる。 ・より良い患者リクルートの方策が見つかる。 ・FDAとの交渉術のポイント・コツが得られる。 ・米国臨床の具体的事例から自社開発品の米国治験戦略の参考となる。 ・期間短縮承認を目指した開発戦略が立案できるようになる。 ・米国勤務後の情報交換ができる。