遠隔診療への評価、歩み寄りも議論は平行線 中医協総会
中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)は1日、外来医療をテーマに取り上げ、今年2月以来となる遠隔診療について議論した。支払い側は「遠隔診療は対面診療の補完」との診療側の主張に理解を示し、条件を付けた上で診療報酬による評価をすべきだと主張した。一方、診療側は対面診療の重要性を強調し、エビデンスの集積が十分ではないとあらためて指摘。診療報酬による評価は時期尚早とし、慎重姿勢を崩さなかった。
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中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)は1日、外来医療をテーマに取り上げ、今年2月以来となる遠隔診療について議論した。支払い側は「遠隔診療は対面診療の補完」との診療側の主張に理解を示し、条件を付けた上で診療報酬による評価をすべきだと主張した。一方、診療側は対面診療の重要性を強調し、エビデンスの集積が十分ではないとあらためて指摘。診療報酬による評価は時期尚早とし、慎重姿勢を崩さなかった。
中医協総会は1日、新たに部会や小委員会に所属する委員についての報告を受けた。診療側委員では日本病院会の島弘志副会長が、10月29日に任期満了で退任した万代恭嗣氏(日病副会長)の後任を務める。
加藤勝信厚生労働相は1日の閣議後会見で、内閣が総辞職したことを受け、大臣就任からの3カ月間を振り返った。厚生分野に関しては「受動喫煙対策について、さまざまな団体から直接意見を聞かせていただいた」など具体例を挙げながら、多くの社会保障問題に取り組んだと回想。
地方財政などがテーマとなった31日の財政制度等審議会・財政制度分科会では、財務省が提言した地方消費税の清算基準見直しについて、税収の偏在是正を進める観点から賛同する意見などが委員から出た。分科会終了後に会見した田近栄治分科会長代理(成城大特任教授)が、議論の概要を説明した。
財務省は、文教・科学技術などがテーマになった31日の財政制度等審議会・財政制度分科会で、近年の研究活動の不正行為に触れた上で、予算の適正化を図る観点から「不正行為が起きた場合の返還の方法・内容、大学等の研究機関の管理責任の強化等の観点も含め、不断の見直し」が必要と提言した。
財務省は31日の財政制度等審議会・財政制度分科会(分科会長=榊原定征・経団連会長)で、現在は1.7%の地方消費税を都道府県に配分するルールとなる「清算基準」について、「人口基準の比率を大幅に高めるなど抜本的な見直しが必要ではないか」と提言した。
厚生労働省の厚生科学審議会・疾病対策部会の指定難病検討委員会(委員長=水澤英洋・国立精神神経医療研究センター病院長)は31日、特発性多中心性キャッスルマン病など6疾病を、新たに指定難病とすることを承認した。
日本老年医学会副理事長などを務める秋下雅弘・東京大大学院医学系研究科加齢医学講座教授は30日、構成員を務める厚生労働省の「高齢者医薬品適正使用検討会」で、高齢者の服薬に関する安全性などを研究するため、産官学連携の仕組みが必要と訴えた。
厚生労働省は27日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、2017年度介護事業経営実態調査の結果を報告した。全サービス平均の収支差率が3.3%(前回14年度調査=7.8%)に低下したとの結果を受け、介護保険施設の関連団体などからマイナス改定を危惧する声が相次いだ。
中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)は27日、2018年度診療報酬改定で対応する選定療養として、患者の求めに応じた「画像・動画情報の提供」「公的な手続き等を代行した場合」に関する費用について、療養給付とは直接関係がないサービスとして徴収できるとした厚生労働省案を了承した。
中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)は27日、2018年度診療報酬改定で対応する選定療養として、患者の求めに応じた「画像・動画情報の提供」「公的な手続き等を代行した場合」に関する費用について、療養給付とは直接関係がないサービスとして徴収できるとした厚生労働省案を了承した。
政府は27日、今期第1回目となる未来投資会議構造改革徹底推進会合の「健康・医療・介護」会合を開いた。委員から遠隔診療について、次期診療報酬改定での「評価の方向性」に加え、どのような場面で遠隔診療が有意義かという「ユースケース」、実証実験を踏まえた「診療報酬以外のルール設定」、遠隔診療の「原理原則(プリンシプル)」の4点を年末までにパッケージとして国民に発信することを求める意見が出た。
中医協診療側の万代恭嗣委員(日本病院会副会長)は27日の中医協総会で、退任に当たって挨拶し、「わが国の社会保障をどのように考え、十分な国民的コンセンサスを得ながら、将来に向けてどのように構築していくかは、傍聴者も含めて、参加するステークホルダーにとって普遍のはずだ。今後の皆さまの活躍をお祈りしている」と述べた。
加藤勝信厚生労働相は27日の閣議後会見で、財務省が25日の財政制度等審議会・財政制度分科会で2018年度診療報酬改定全体でのマイナス改定を提言したことについての受け止めを問われ、「改定率については医療機関の経営状況、賃金・物価の動向、同時に保険料負担を含めて国民の負担につながるので、そうしたことなどをしっかり踏まえながら、必要な方々に必要なサービスが的確に届くようにしっかり議論したい」との考えを述べた。
厚生労働省の「検体検査の精度管理等に関する検討会」(座長=楠岡英雄・国立病院機構理事長)は27日、初会合を開き、6月に成立した改正医療法等を受けて、医療機関や衛生検査所に対する具体的な品質・精度管理基準や検体検査の分類の見直しについて検討を始めた。
中医協・保険医療材料専門部会は27日、保険適用手続きの簡素化などを盛り込んだ制度の見直し案を了承した。
政府が26日に開いた経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)で、民間議員は2018年度について「社会保障改革の節目であり、その予算での取り組みは極めて重要」と指摘し、「(経済・財政再生計画)改革工程表の(社会保障関連)全44項目の改革を推進し、(社会保障関係費の)目安の5000億円増を下回る増加に抑制すべき」と提言した。
厚生労働省は26日の「科学的裏付けに基づく介護に係る検討会」に、介護領域で新たに構築するデータベースで収集すべき情報に関する方針案を提示した。
厚生労働省は26日の地域医療構想に関するワーキンググループ(WG)に、全341構想区域の地域医療構想調整会議の現状を報告した。
社会保障審議会・介護給付費分科会の介護事業経営調査委員会(委員長=田中滋・慶応大名誉教授)は26日、2018年度介護報酬改定の基礎資料となる17年度介護事業経営実態調査(16年度決算分)の結果案を了承した。
厚生労働省の「地域医療構想に関するワーキンググループ」は26日、医療機関が病床機能報告をする際に役立つ、分かりやすい基準を作るための議論をした。厚労省は、患者が入院してからの在院期間に着目して報告基準を検討することを提案。中川俊男構成員(日本医師会副会長)は、在院期間での区分は機械的な仕分けになると反対した。