在宅復帰率の算出方法見直しを提案、名称変更も 中医協総会で厚労省
厚生労働省は24日の中医協総会で、現行の在宅復帰率の算出方法を見直してはどうかと提案した。自院の他病棟への転棟患者は、評価対象(分子)に含まない取り扱いとする。診療側、支払い側ともに慎重に検討してほしいとの意見が多かった。
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厚生労働省は24日の中医協総会で、現行の在宅復帰率の算出方法を見直してはどうかと提案した。自院の他病棟への転棟患者は、評価対象(分子)に含まない取り扱いとする。診療側、支払い側ともに慎重に検討してほしいとの意見が多かった。
社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所長)は24日、2018年度診療報酬改定に向けた基本方針の骨子案について議論した。
厚生労働省は24日、入院医療を取り上げた中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)に7対1入院基本料、10対1入院基本料の新たな評価体系の考え方などを提案した。厚労省案を今後、検討する方向性は診療側、支払い側ともに大筋で了承したが、新たな評価体系での7対1の該当患者割合を巡って現状維持の「25%以上」を求める診療側と、「30%以上」への見直しを主張する支払い側で早くも意見が分かれた。
日本病院団体協議会は24日、第21回医療経済実態調査(実調)結果に関する声明を発表した。声明では「病院全体の経営状況が悪化傾向にあることは明白」と強調。
中医協診療側の松本純一委員(日本医師会常任理事)は24日の総会で、第21回医療経済実態調査(医療機関等調査)結果について「過去2回の改定で薬価改定財源を診療報酬本体の改定財源に充当せずネットでマイナス改定になったことや、医療費の自然増が過度に抑制されていることで、医療機関等は総じて経営悪化になったことが示された」と総括した。
厚生労働省が中医協に提示した政府の薬価制度の抜本改革案に対して、自民党の国会議員から不満の声が上がっている。製薬企業の経営に深刻な打撃を与えるとの懸念があるほか、政府原案を作成する段階で与党との調整を行わなかったことに対する不満もあるようだ。
厚生労働省の社会保障審議会・医療部会は24日、今年度で期限切れとなる療養病床の看護配置基準に関する経過措置の延長を了承した。診療所は6年間(2023年度末まで)延長。病院は基本的に今年度で経過措置を終えるが、転換に必要な準備期間を考慮して「転換が完了するまでの最大6年間」とする扱いとなり、こちらも実質6年間となる。
24日の中医協総会では、今月8日に公表された第21回医療経済実態調査の結果に対して、診療側と支払い側が見解を示した。
厚生労働省は24日の社会保障審議会・医療部会に、2018年度診療報酬改定の基本方針骨子案を示した。基本的視点と具体的方向性には「医療従事者の働き方改革」や「薬価制度の抜本改革」の推進が盛り込まれた。議論では、中医協に報告された医療経済実態調査(実調)の結果を踏まえ、急性期医療の重要性を明記すべきだという意見や、医療機関の人件費率が高くなっている実態を踏まえて改定に臨むべきだという声が上がった。
加藤勝信厚生労働相は24日の閣議後会見で、皮膚乾燥症などに使用されるヒルドイドなどの医療用保湿剤が一部で美容目的で使用されているとの指摘について「疾病によって大量の保湿剤が必要となる患者も実際に存在することに留意する必要がある」と述べた。
厚生労働省は22日の中医協総会で、重症度、医療・看護必要度のDPCデータを用いた分析について、再集計で33.5%、その後の追加分析の結果23.3%になることを報告した。
医療関係など40団体でつくる国民医療推進協議会(会長=横倉義武・日本医師会長)は22日、東京・憲政記念館で「国民医療を守るための総決起大会」を開いた。医療関係団体幹部や国会議員ら約800人が出席し、2018年度診療報酬・介護報酬同時改定の財源確保に向けて気勢を上げた。
厚生労働省は、2018年度診療報酬改定に向け、看護職員配置を中心にした一般病棟入院基本料の現在の評価体系を、看護職員等と診療実績を組み合わせた新たな評価体系に見直す方向で調整に入った。24日の中医協総会で見直しの考え方を提案する予定だ。
厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会・医師需給分科会」は22日、前回に引き続き、医師偏在是正策の一つである「管理者要件」を巡り議論した。
2018年度介護報酬改定に向けた議論を進める社会保障審議会・介護給付費分科会(分科会長=田中滋・慶応大名誉教授)は22日、新設する介護医療院について、厚生労働省が示した報酬・基準に関する案を基に議論した。
中医協・保険医療材料専門部会は22日、費用対効果評価の試行的導入による価格調整の方法を議論し、厚生労働省が示した案を大筋で了承した。比較対照品目(技術)に対して効果が増加し(または同等で)費用が削減される場合、条件を満たすものは価格を引き上げることとした。
健保連など医療保険者関係6団体は22日、加藤勝信厚生労働相に対し、2018年度診療報酬改定のマイナス改定を求める要請書を提出した。
厚生労働省は22日の中医協総会に、今月17日の中医協・診療報酬基本問題小委員会などに報告された入院医療等の調査・評価分科会の最終取りまとめにおける別添資料で訂正があったことを報告した。
特別国会で最初の衆院厚生労働委員会が22日にあり、髙鳥修一委員長(自民党)は就任挨拶で「全ての国民の安心を支える社会保障の充実に努め、子育て支援、障害福祉をはじめ、現場の実態を踏まえた医療、介護の対策などに取り組む必要がある」と述べた。
自民党の中堅・若手の国会議員を中心とする医療政策研究会(会長=武見敬三参院議員)は22日、2018年度診療報酬・介護報酬同時改定に向けた6項目の決議を全会一致で採択した。薬価改定財源は診療報酬本体に充て、診療報酬改定はプラス改定とするよう求めている。併せて、技術料評価は「技術向上のインセンティブとなるよう適正評価すること」としている。
厚生労働省は22日の社会保障審議会・介護給付費分科会で、2018年度から新設する介護医療院の報酬・基準に関する案を示す。介護療養型医療施設(介護療養病床)からの転換を促進するため、転換前後のサービス変更内容を利用者や地域住民らに丁寧に説明する取り組みについて、転換日から1年間に限って算定できる加算の新設を提案する。