次期改定財源、子育て支援財源の扱いも焦点に 鈴木医務技監
金沢市で9日開催された全日本病院学会では、保育所待機児童の解消策を進めるための財源捻出が、2018年度診療報酬改定の財源確保に影響を与えるとの懸念の声が挙がった。
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金沢市で9日開催された全日本病院学会では、保育所待機児童の解消策を進めるための財源捻出が、2018年度診療報酬改定の財源確保に影響を与えるとの懸念の声が挙がった。
日本医師会の横倉義武会長は10日、東北医師会連合会総会後の特別講演で、新専門医制度を巡る現状を紹介する中で、日本専門医機構の課題として▽的確な情報発信▽ガバナンスの強化▽新制度による問題への対応―の3点を挙げた。
東北医師会連合会は10日、盛岡市内でシンポジウム「地域包括ケアシステムに伴う在宅医療推進への取り組み」を開いた。東北6県の医師会代表者が自県の取り組みや課題、今後の方策を報告した。
第59回全日本病院学会では9日、「2018年度医療・介護同時改定を睨む」をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。地域包括ケア病棟について、大病院が院内転棟による急性期からの受け皿として整備を進めると、地域での病院の機能分化・連携を阻害しかねないとの懸念が示された。
日本医師会の中川俊男副会長は9日、盛岡市内で開かれた東北各県医師会保険医療担当理事連絡協議会で、在宅療養支援診療所(在支診)以外の訪問診療に対する評価について「在支診以外の先生方のやる気が出て、かつ患者さんの負担が『高くなった』と思わない程度の引き上げが必要」との認識を示した。
政府の規制改革推進会議(議長=大田弘子・政策研究大学院大教授)は11日、来年6月の答申取りまとめに向けて議論する重要事項を決定した。
自民党の田村憲久衆院議員(元厚生労働相)は9日に開かれた全日本病院学会のシンポジウムで、来年4月の診療報酬改定について「本体プラスを何とか実現するという大きな課題に、年末に向かってやっていく」と発言。一方で、その実現に影響を及ぼす課題として「保育所が足りないという待機児童の問題」を挙げた。待機児童問題の解消では「国費ベースで500億円が必要」とし「これ(500億円)が、どこからか財源が出てくれば」と悩ましい口調で言及した。
厚生労働省の武田俊彦医政局長は9日、金沢市で開かれた全日本病院学会で講演し、地域医療構想の実現に向けた医療機関の機能分化について、公的医療機関など「大きな病院」から先に機能を決め、その他の病院で「残った機能を分け合う」考え方では議論が進まないと指摘。公的病院自らが改革努力を掲げ、民間病院も含めた地域での役割を同時並行的に進めていく議論が必要だと語った。
山形県・酒田市病院機構日本海総合病院の佐藤俊男氏は10日、全日本病院学会の「地域をデザインする病院」をテーマにしたシンポジウムに登壇し、同機構を中心に立ち上げ準備を進めている地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット(仮称)」の参加法人が、これまで構想していた5法人から9法人に増える見込みであることを示した。参加法人が持つ議決権の数に差をつける検討をしていることも明かした。
厚生労働省は8日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会を開き、小野薬品工業の抗PD-1抗体「オプジーボ」(一般名=ニボルマブ〈遺伝子組換え〉)の効能・効果に「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を加えると報告した。約1カ月後に承認する予定。
健保連は8日、加入する1399組合の2016年度決算見込みを集計した結果を公表した。短時間労働者の適用拡大などで被保険者数が大幅に増加した結果、保険料収入が増え、2373億円(前年度比1094億円増)の経常黒字となった。
健保連の白川修二副会長は8日の会見で、2018年度診療報酬改定の改定率の考え方について質問に答え、マイナス改定を目指すべきだと主張した。
日本医療安全調査機構は8日、医療事故調査制度の8月の現況をまとめた。医療事故発生の報告は42件(病院40件、診療所2件)で、制度開始からの累計は716件となった。
厚生労働省子ども家庭局母子保健課は8日、妊婦健康診査の公費負担状況の調査結果をまとめ、各自治体に通知(子母発0908第1号)した。
東京都医師会と東京都病院協会は、回復期機能などを担う地域包括ケア病棟・病床について、民間の中小病院の届け出を優先させるために公的病院や大学病院などに届け出自粛を求める対応を進めている。都の地域医療構想の実現に向けた取り組みで、医療機関の申し合わせ事項として、2018年度診療報酬改定以降も継続する方針だ。東京都医師会の猪口正孝副会長(東京都・地域医療構想策定部会長)が本紙の取材に応えた。
厚生労働省は8日、2018年度からの保険者による第2期データヘルス計画の策定に向けて、改定した「データヘルス計画策定の手引き」を公表した。
加藤勝信厚生労働相は8日の閣議後会見で、夏の閣議決定が目指されていた「第3期がん対策推進基本計画」に関して、閣議決定の時期は「まだ具体的にスケジュールを持っているわけではない」と説明した。
厚生労働省が7日に開いた医療介護総合確保促進会議で、地域医療介護総合確保基金を効果的に活用するための評価指標が議論になった。
全国自治体病院協議会など5団体は6日付で、厚生労働省の武田俊彦医政局長に対して医師の地域偏在対策に関する提言書を提出した。医師が病院・診療所の管理者となるための条件として、一定期間、医師不足地域での勤務を求めている。
先進医療会議(座長=宮坂信之・東京医科歯科大名誉教授)は7日、京都府立医科大付属病院が申請した先進医療Bの「バージャー病に対する自家骨髄単核球細胞を用いた下肢血管再生治療」を「適」と判断した。
四病院団体協議会は7日、厚生労働省に要望書を提出した。中長期的な視点で国民皆保険の堅持や質の高い地域医療を構築するため、診療報酬体系の抜本的な見直しによる簡素化などを求めた。