
介護・障害福祉もプラスに、厚労省に安堵の声 トリプル改定が決着
2018年度予算編成に向け、診療報酬本体、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の各改定率が15日までに事実上決まった。いずれもプラス改定となり、プラス分の国費ベースの投入額は700億~800億円程度になる見込み。厚生労働省と財務省の折衝も1つのヤマを超え、厚労省内からは「意外に財源があった」と安堵の声も漏れる。今後は年度末に向け、それぞれ財源の配分に焦点が移る。
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2018年度予算編成に向け、診療報酬本体、介護報酬、障害福祉サービス等報酬の各改定率が15日までに事実上決まった。いずれもプラス改定となり、プラス分の国費ベースの投入額は700億~800億円程度になる見込み。厚生労働省と財務省の折衝も1つのヤマを超え、厚労省内からは「意外に財源があった」と安堵の声も漏れる。今後は年度末に向け、それぞれ財源の配分に焦点が移る。
厚生労働省は15日の中医協総会で、外部から派遣される麻酔科医が増加していることを踏まえ、常勤の麻酔科医による総合的な医学管理をより重視するよう評価の在り方を見直してはどうかと提案した。診療側からはいくつか意見があったが、支払い側から意見はなかった。
厚生労働省は15日の中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)で、検査値や診療上の留意点などの情報を医療機関からかかりつけ薬剤師に提供することを評価してはどうかと提案した。
中医協総会(会長=田辺国昭・東京大大学院教授)は15日、2018年度診療報酬改定に向けた意見書を了承した。
厚生労働省の「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」は15日、特定機能病院の承認要件見直しに関連し、医療機関の管理者が指導力を発揮して医療安全を確保できるよう必要な権限を持つべきであることを、通知で明示することを確認した。6日の社会保障審議会・医療部会での指摘に答えた。
厚生労働省の「特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会」は15日、地域医療支援病院の役割や位置付けに関する検討を本格化させた。厚労省は、同支援病院の機能強化を図る承認要件の在り方などを議論の方向性として提示。議論を通して、一律ではなく地域で求められる機能を勘案することの重要性が浮かび上がった。
厚生労働省は15日の中医協総会で、外来患者の相談件数が増えている現状を受け、外来での相談支援について診療報酬でどのように考えるか議論を求めた。医療保険以外の相談も多いことなどから、慎重に検討するよう求める意見が多かった。
15日の中医協総会では、保険医療機関に所属しない個人の病理医との連携による病理診断を取り上げた。個人の病理医と連携した場合に病理診断料などを算定できるかについては、診療側、支払い側ともに質の担保に懸念を示す意見が上がり、従来通り算定不可とすべきだとの意見で一致した。
政府は2018年度介護報酬改定について、改定率を0.54%増とする方向で最終調整に入った。15日に数値を確定させ、18日の大臣折衝で正式にまとめて公表する見通し。
政府は2018年度介護報酬改定について、改定率を0.54%増とする方向で最終調整に入った。15日に数値を確定させ、18日の大臣折衝で正式にまとめて公表する見通し。
2018年度予算編成作業が進む中で、文部科学省が所管する国立大病院関係の運営費交付金(付属病院機能強化分)が段階的に減額、廃止される可能性が出ている。運営費交付金は17年実績分が215億円で、これを3年間かけて見直す方向性が示されており、国立大学附属病院長会議や東京大医学部付属病院などの医療現場からは病院経営が危機的な状況に陥るとの懸念の声が強まっている。
自民党の厚生労働部会などは14日、2018年度介護報酬・障害福祉サービス等報酬改定に向け、必要な改定率を確保するよう要望する申し入れ書を財務省に提出した。
自民党と公明党は14日に与党税制協議会を開催し、2018年度与党税制改正大綱を決定した。医療の控除対象外消費税問題は、検討事項として「19年度税制改正に際し、税制上の抜本的な解決に向けて総合的に検討し、結論を得る」と明記された。19年10月に予定する消費税率10%への引き上げを踏まえ、17年度大綱と比較して検討時期がより明確な表現となった。
厚生労働省は14日、2016年医師・歯科医師・薬剤師調査(三師調査)結果の概況を公表した。全医師数は31万9480人で前回(14年)調査に比べ8275人(2.7%)増加。このうち女性医師は6万7493人で、前回比3989人(6.3%)増だった。小児科と、産婦人科・産科を主な診療科とする医師は微増となったが、外科は横ばいだった。
政府の未来投資会議・構造改革徹底推進会合の「健康・医療・介護」会合は14日、地域包括ケア構築に向けた取り組みについて有識者からヒアリングした。高齢者の自立支援は公的保険外サービスも組み合わせることが重要とし、自立支援をアウトカムで評価し、保険外サービスだけのプランを提供した場合でも何らかの評価をしてほしいと要望があった。
世界医師会(WMA)の横倉義武会長は14日、東京都内で開かれた国際会議「UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)フォーラム」で挨拶し、健康長寿社会を実現していくために「UHCを推進していくことの意義は極めて大きい」と強調した。
世界医師会(WMA)の横倉義武会長は14日、東京都内で開かれた国際会議「UHC(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ)フォーラム」で挨拶し、健康長寿社会を実現していくために「UHCを推進していくことの意義は極めて大きい」と強調した。
75歳以上の高齢者に関する薬物療法の安全対策を推進するために作成する医療者向けガイドライン(GL)について、厚生労働省医薬・生活衛生局は総論を包括的にまとめるGLの骨子を今月22日に開く予定の「高齢者医薬品適正使用検討会」(座長=印南一路・慶応大教授)で固める方針だ。
政府は、2018年度予算編成の大きな焦点である診療報酬改定について、本体部分を0.55%増とすることを決めた。薬価・材料価格の通常見直し分はマイナス1.4%程度で、薬価制度の抜本改革による捻出財源も含めるとマイナス1.7%強となる見込みだ。単純に差し引きすると、全体(ネット)の改定率は1%以上のマイナスとなる。
13日の中医協総会では、明細書の無料発行もテーマとなった。厚生労働省は明細書と領収証の果たすべき機能、発行業務の実態、2020年度に予定されているレセプト様式の見直しなどを踏まえ、明細書発行の対応をどう考えるか議論を求めた。
13日の中医協総会では、医療従事者の多様な働き方についても取り上げた。厚生労働省はリハビリテーション専門職の常勤要件の緩和と、医療従事者の専従要件の取り扱いを弾力的に運用してはどうかと提案。診療側は支持する考えを示したが、支払い側委員は慎重な対応を求めた。